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天使はずいぶん悪魔に憧れて

Posted by hina une fille on 07.2014 VAMPS 2 comments 0 trackback
白い羽根を真っ黒にぬりつぶし願って祈ってずっとずっと走ってついに角が生えた。
VAMPSの新作「BLOODSUCKERS」妄執の末生み落とされた美しい悪魔のようなアルバム。

死と生 過去と現在と未来 善と悪 月と太陽 光と影 肉体と精神 私とあなた 私と私の中のもう一人の私

それらは混濁し、常に行ったり来たりし、反転し、近付いては離れ決してひとつにはならない。
ひとつになるときは死ぬときだ。

濃密な死の気配が充満しているのにそこに重苦しさはなく、時に舞い上がるような軽ささえ携えている。
洗練された名盤です。
以下一曲ずつレビューなのか感想なのかどっちつかずの何かを書きました。

清廉なピアノのアルペジオから始まるドラマチックな、だけど内なる静かなREINCARNATION
そこからZEROへの繋がりが本当に素晴らしい。
薄靄の中を浮遊するようなイントロに感覚は研ぎ澄まされていく。
ふたつのコードが延々とループする曲の構造に死の女神とのセックスをイメージしたという生と死の間を彷徨う恍惚の瞬間を描いた歌詞がリンクする。
HYDEの描くセックスには肉体が感じられない。そういった物理的に感じる官能ではなく、もっと形而上の恍惚の瞬間を思い浮かべる。例えば美しい景色に感応した時の精神的な高揚の瞬間とか何かを悟って通じた瞬間とか。
曲調はフロアをイメージするような4つ打ちのデジタルロックというか最早EDM。正直に言ってHYDEの声を加工しているのには驚いた。何故か勝手にそれはやらないと思っていたから。
ともあれ今の時代の流行をさらっと取り入れつつしっかり二人の良さを残した手腕に感服。心が飛び立つような高揚感に涙が溢れる。

イントロでデジタル感を引き継ぎつつガラッと景色は変わりヘヴィーなLIPS。神々しい死の女神はジャケットイラストの魅惑のビッチちゃんに姿を変えて。
STAY AWAYを彷彿とさせる邪魔だぞどけどけな歌詞も相まってクールでかっこいい。
今までならもうちょっと荒削りで泥臭くなってしまっていたところ絶妙に垢抜けている。アレンジの妙、かな。
入りの少しモタっとした感じ、ちょこちょこ入るブレイク、サビの前のめりなリズム、緩急自由自在です。
カズさんの弾くコードのスピード感が超かっこいい。ワウペダルを使用した華麗なギターソロもかなりキテます。最高。

その勢いのまま畳み掛けるように世界の終わりまでフルスロットルなAHEAD。
終わりが見えるからこその燃焼の激しさ、焦燥感に胸が締め付けられる。
自分に一体何が出来る?死ぬまでにやり尽くせるだろうか?
GOOD LUCK ’MY’ WAY然りいつだってHYDEは自分にまっすぐ向き合ってそれを音に言葉に残してくれる。
彼の言葉には嘘やごまかしがない。だから信じられる。
彼らの今を凝縮した決意表明のような一曲。

突っ走った先には悪の誘惑が待ち受けている。ホラー感のある不穏なSEで始まるEVILにはヘヴィメタルやハードコア、インダストリアルなど二人のルーツのダークサイドを強く感じる。
そのルーツをごちゃ混ぜにしてデジタルなアレンジで新しさを出したなかなかカオスな曲。
You called out my name!と叫ぶHYDEの声はあれはデスボと言われるものなのだろうか・・・
本家の人が聴いたら物足りなく感じるのかもしれないけれど意外と私は好きです。切なく感じて。。

悪のお次は幽霊です。見えなくてもまだここにいるよ、泣かないでと愛しい人に呼びかける悲しい幽霊の歌にバラードやミドルテンポではなく少し速めのテンポが不思議にマッチしている。
一瞬をスローモーションで捉えているのだけど、でもそれはほんの一瞬なんだ、というような、そんなスピード。
後ろ髪引かれながらIt's too late,消え行くスピードに急かされる切なさを感じる。
HYDE自身が作っていてDavid Sylvianを感じたというグレイッシュで抑えた低音のメロディーとサビでの情感豊かなファルセットのコントラストが本当に美しい。

ド直球王道ロックバラードVAMPIRE'S LOVEはアルバムの心臓部。切ないメロディーに切ない歌詞、世が世ならば純愛映画の主題歌にでもなって大ヒットしたことだろうとファンは歯噛みしますが。。
時は2014年。届かない愛しているよが空しく胸に響く。だけど届いて欲しい。多くに人に。
HYDEのボーカルは今豊穣の時を迎えている。

甘い切なさを裏切るようにダーク&ヘヴィなDAMNED。ラウドとヘヴィメタルをベースにゴシックな雰囲気が緊張感のある荘厳な美しさを加えている。シンプルな構造とアレンジながらとても存在感のある曲。
この曲にも二人のルーツを色濃く感じる。
AメロからBメロの徐々に恐怖が高まっていくような不思議な旋律がサビでI'm damnedと爆発し、何かが降臨したような凄みがある。
メタルチックなギターソロと間奏部のドラムが炸裂。

そこからGET AWAYで逃避行。雨の滴る寂れた石造りの教会から一転煌びやかなネオン街へ。
ネオンの瞬きのようなシンセ、ドラムが入った瞬間急降下するようなギターにイントロからびしびし感じるニューウェーブ。
近未来サイバーニューウェーブという感じ笑
Steal just like a treasure Get away!You'll be mine!
Just hold on, trust me 手を離さないで
情熱的でロマンチックな逃避行を思わせる歌詞も曲のメタリックな質感、抑揚が抑えられたどちらかと言うと平坦なメロディー、クールな歌唱によってどこかひやりとした色っぽさを感じさせる。来るの?どうするの?と素っ気なく迫られるような。
そして間奏部分が素晴らしい。ギターが入る瞬間が本当にクールでかっこいいしそこからコードで駆け上がって転調するのがドラマチック。
実に私好みな曲でした。カズさんに感謝永遠に・・・

ネオン街は突然消え去りダークファンタジーに迷い込んだような壮大なスケールを感じさせるデジタルロックREPLAY。
ゲームのテーマ曲ということもあって少し大袈裟な部分もある気もするけれど、段々それがクセになる。
そして歌詞の日本語訳を読むといつかの「解放を約束しましょう」と囁く可憐な巫女のようなhydeを連想する。
けれど今のHYDEはもっと勇ましい。嵐の中光へと導く女神のように。
存外にドラムがかっこよく、全体的に複雑なリズムパターンやサビ前、ブレイクの三連など随所随所ではっとさせられる。

ライブの盛り上げ要員BLOODSUCKERS。WARNING!!といった音色にヘヴィメタルなバンドサウンドとGive us a blood!と咆哮するHYDEの声が昂揚を煽る。HUNTINGより断然こちらの方がかっこいい仕上がり。

ずっと口やかましく苦手だと言ってきたのにアルバムで聴いてまんまとしてやられたTHE JOLLY ROGER。
サビ以外はともかく全体的にイケイケな雰囲気と一本調子なサビに半ば呆れていたのですが・・・
アルバムの流れで聴くとあら不思議。冒険へと乗り出す高揚感に胸躍らされるではありませんか。このアルバムにあってはある種癒しに近い。。
ジャキジャキとタイトに搔き鳴らされるコードにカズさんの美学を感じます。

アルバムの幕を下ろすのはハリウッド大作映画のテーマのような大きさを感じさせるINSIDE MYSELF。
生のストリングスをフィーチャーしたミディアムテンポのドラマチックなロックサウンド、死をまっすぐ見つめたシリアスな歌詞に胸を打たれる。
基本的にはラウドロックと呼ばれるジャンルの曲調だけれど従来のやり尽くされたそれのように天と地というような極端な振り幅はなく、もっと微妙なニュアンスがあってそれによって奥行きや広がりを感じさせるサウンドになっているように思う。
それは果てしない荒野を思わせ、死を見つめる人間の孤独を浮き彫りにする。
そしていつかの憧れを思い出させるようなどこか懐かしい手触りもあり、それが「帰る」ことを予感させる。
生まれ落ちる痛みや不安を歌っていたかつての彼は今その段階まで来たのだ。
そのことに一抹の寂しさを覚えつつ何かHYDEの核にあるものにふと触れさせてもらえたようにも感じて聴く度に涙してしまう。

アルバム全体の流れが本当に素晴らしく、ストーリーがつながるように展開していく様は圧巻。
そしてどの曲もそれぞれアレンジが練られていて隙がない。
カズさんのギターソロはいつになくクールに冴え、これ以上無い程に艶やかさとなめらかさと情感とを湛えて時には凄みすら感じさせるHYDEのボーカルはついに豊穣の時を迎えたと言っていい。
彼らのルーツからHYDEのソロ・VAMPSのこれまでの作品と活動の全てが織り込まれ、且つ今の時代の空気を盛り込んだ渾身の傑作だと思う。
願わくば多くの人の耳に届き、認められて欲しいと思わずにはいられない。


私は初めてこのアルバムを聴いた時涙が止まらなかった。
琴線に触れた、つまりそういうことだと思う。
感動した、とかそういう類いの涙ではない。
確かに感情が動いたという意味では感動なのだけれどあまりに綺麗でこわくて震えたのだ。
美しい悪魔はこわくて、そして悲しい。

***
拍手ありがとうございました!
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hinaさん、すごいです。
語彙力、表現力に圧巻です。
ほんと、ちゃんと聴きたい!!落ち着いたらどっぷり浸かりたいです~♪
2014.11.07 02:01 | URL | はちこ #- [edit]
コメントありがとうございます・・・><途中から書きなぐるみたいになっていつも通りだいぶお恥ずかしい感じになってしまいましたが、ちょっとすっきりしました笑
はちこさんの感想も聞いてみたいです♪
2014.11.07 02:21 | URL | hina #- [edit]


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プロフィール

hina une fille

Author:hina une fille
音楽、文学、映画、美術。。いろいろなことに興味がありすぎてどれも広く浅くの知識しかないのですが、日々家事と育児の完全主婦生活でアウトプットできる場所が少なく、そのことに思いのほか鬱憤が溜まっているようなのでブログを始めようなどと思い立ってやってみました。
昨年大復活を遂げ、ラルクちゃんに返り咲き。ソロで聴くのはhydeのROENTGENのみなので、VAMPADDICTではないですが、michelle addictionではあります。他には東京事変第一期までの椎名林檎とradiohead(特に初期)を熱烈に愛しています!
あとはフランスかぶれのフランス贔屓。ベタだけれどゴダールが好き。アンナカリーナは永遠の憧れ。
どうぞよろしく。
*近況*
諸事情により今夏より伯林におりますが、今までメンバーを愛でるのはhyde中心だったのについにメンバー全員に萌えられるようなり、さらに現在進行形でkenヲタ絶賛加速中でDVDを見るのも音源を聴くのもすごく忙しいです。自分の目と耳が4倍欲しいです。

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